新・読書日記 2014_100
『総理の覚悟~政治記者が見た短命政権の舞台裏』(橋本五郎、中公新書ラクレ:2014、6、10)
著者の橋本五郎さんは、「ミヤネ屋」にもご出演頂いている。その五郎さんのサイン入りでこの本、頂きました。
第一次安倍政権から福田・麻生、民主党政権になって鳩山・菅・野田内閣まで、いずれも約1年という「短命政権」であった。なぜ「短命」に終わったのかは、もちろん社会情勢もあるだろうが、国を引っ張るトップとして足りなかったものは何か?それを分析することで、今後の日本の行く末を占う、役に立てる一冊。(そして第二次安倍内閣についても触れている。)
一冊を通して"通奏低音"のように流れているのは「小沢一郎」という政治家が、いかに日本を引っ掻き回したか?ということだ。1993年の細川政権のときから始まって20年、表面上は数多くの総理大臣が日本のトップに立って行ったが、そのいずれも「小沢一郎」が陰となり日向となり影響を与えて来た。そして、その20年というのは"混迷の20年"であった。「小沢支配」の呪縛から逃れることが、混迷から脱出するために必要なのかもしれないなということが、読み終わった後に、もう一度パラパラと眺めて感じたことである。
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