新・ことば事情
5524「大和魂」
新大関となった豪栄道。大関推挙を伝える使者に対して、
「これからも大和魂を貫いてまいります」
と答えました。この、
「大和魂を貫いて」
というのは、当然、
「日本人横綱を目指します」
という"決意表明"と考えていいですよね!?豪栄道関は、
「日本人の我慢強さ・潔さなど、色んな意味がこの言葉にはこもっている。自分の気持ちはシンプルに伝わったと思う」
と、その後のインタビューで話していました。
でも、「大阪・寝屋川市出身」の豪栄道には、
「地元・寝屋川の川に住むボラのように、たくましく精進します」
というような口上でも良かったかなと冗談半分に言ったら、周囲のみんなから、
「ボラは、ないんじゃないですかあ」
と言われました。たしかに、写真撮影で豪栄道が手に持っていたのは、
「鯛(タイ)」
でしたが。でも、
「あ、そういえば『ボラ』って『出世魚』じゃなかったっけ?」
と思って調べたら、やはりそうでした。『広辞苑』によると、
「3~4cm(稚魚)」=ハク
「小形」 =オボコ・スバシリ
「20~30cm」 =イナ
「成長したもの」 =ボラ(鯔)
「極めて大きいもの」 =トド(椴)
とありました。「イナ」は、
「鯔背」
の語源になっていますし、「トド」も、
「とどのつまり」
の語源になっていますね。そういう意味では、非常に親しみのある魚なんだな、ボラって。読売テレビの前を流れる「第二寝屋川」でも見かけますし、汚い川でも住めるし、たくましい!豪栄道には「ボラ」のように頑張って「横綱」を目指してほしいです。
あ、でも同期に、同じ大阪出身の
「勢(いきおい)関」
も応援しているので、頑張ってほしいです!今場所は、ついに同期の豪栄道に勝ったんですよ、勢は!(最終的には、5勝10敗で負け越しましたが・・・)