新・ことば事情
5522「うなぎ?ウナギ?」
きょう7月29日は「土用の丑」。この日に「うなぎ」を食べる、というキャンペーン?を考え出したのは「平賀源内」だとか。本当かどうかは知りませんが、"ものの本"には、そう書かれています。
ということで、きょうの夕刊各紙には「うなぎ」の文字が踊ります。その文字は、
「『ひらがな』か?『カタカナ』か?」
が気になるところですよね?え?気にならない?あ、そう。私は気になりました。
(見出し) (本文)
(読売)うなぎ ウナギ
(朝日)*** ウナギ
(毎日)ウナギ ウナギ
(日経)ウナギ ウナギ
(産経)ウナギ ★
ということで、「読売」の「見出し」以外は、ほとんど「カタカナ」で
「ウナギ」
でした。ちょっと「ウサギ」っぽく見えてしまいます。
そんな中で「産経」の本文に「★」を書いたのは、表記がバラバラだからです。つまり、こんな具合。
(見出し)ウナギ離れ
(本文)うなぎ店、うなぎ専門店、うな重、ウナギ、ウナギ離れ
(写真キャプション)焼き上げられたうなぎ
こうやって並べてみると、「商品・食品」としては「平仮名」で「うなぎ」と書き、「生物」としては「カタカナ」で「ウナギ」としているようなのです。しかし、そうするとわからないのが、
「ウナギ離れ」
という表記。これは本来、
「消費者の、商品・食品としての『うなぎ』離れ」
を示しているのではないでしょうか?それとも、「食品・商品」でも、
「加工されたいないものは『ウナギ』」
なのでしょうか?でも「加工されていないもの」は流通していないでしょう、スーパーや魚屋さんなどには。ちょっと基準のよくわからない表記のバラつきでした。
ちなみに、「産経」のみ、「土用の丑」の「丑」(=表外字)に、ルビが振ってありませんでした。