新・ことば事情
5498「ホテルの事務室においていたハサミ」
神奈川・横須賀市で、昔付き合っていた女性を、男がハサミで刺して殺した事件がありました。その事件を伝える「ミヤネ屋」の中の通称「250ニュース」と呼ばれるニュースで、日本テレビの岸田キャスターが原稿を、
「凶器のハサミは、ホテルの事務室においていたもので」
と読んでいました。これに違和感が。普通は、
「凶器のハサミは、ホテルの事務室に置いてあったもので」
なのではないでしょうか?つまり、
「いた」か?「あった」か?
という問題です。これは、
「最近、『けが人はありませんでした』と言うべきところを『けが人はいませんでした』という傾向がある」
のと関連があるのではないか?と感じました。
そういう話をしていると、そのあとのニュースで岸田キャスターが、東京・恵比寿で土砂崩れが起きたというニュースを読み、その中で、
「けが人はいませんでした」
と読んでいました。ほらね。