新・ことば事情
5482「ハイタッチ」
岩手県でのAKBメンバーが切りつけられた事件を受けて、今後の握手会などで、
「コンサート後のハイタッチは行わない」
方針を出しました。この、
「ハイタッチ」
という言葉は説明なしでOKなのでしょうか?意味は分かるとは思いますが。
その後、ブラジルワールドカップの開幕が近付いてきて、東京・渋谷の交差点の警備の問題で、
「交差点内ではハイタッチを行わない」
などといったニュースでも、何の説明なしに「ハイタッチ」が出て来ました。
新語をいち早く取り入れることで定評のある『三省堂国語辞典・第7版』(2014年1月)を引いてみると、はたして「ハイタッチ」、載っていました!
「ハイタッチ」=(和製・high touch)【試合などで】チームのなかま(と喜びをあらわす/をたたえる)ために、たがいに(両手/片手)をあげて打ち合わせること。
やはり載っていましたか。ちょっと説明がまどろっこしいけど、そういうことですね。
『岩波国語辞典・第7版』(2009年11月)、『明鏡国語辞典』『精選版日本国語大辞典』には載っていませんでしたが、『新明解国語辞典・第7版』(2012年1月)には載っていました!
「ハイタッチ」=(和製英語)(スポーツなどで)作戦の成功や勝利の喜びを仲間と分かち合うために、片手または両手を高くあげ、互いに手のひらでタッチすること。
そういうことですね。『広辞苑・第6版』にも短く載っていました。
「ハイタッチ」スポーツ選手などが、喜びの意を表して、かざした互いの手のひらを打ち合わせる動作。
あ、これはシンプルで格調が高い。「かざした」なんて言い漢字。
この「ハイタッチ」、日本語としては、比較的新しい言葉といえるでしょうね。