新・ことば事情
5466「絶叫系」
京阪電鉄に乗っていたら、車内放送で、
「大人の方が楽しめる絶叫系から・・・」
とアナウンスしていました。もちろん「ひらパー」こと、
「ひらかたパーク」
の宣伝ですね。この中で、
「絶叫系」
という言葉がさりげなく使われていたのを、私は聞き逃しませんでした。
「~系」
という言葉が使われるようになって、少なくとももう20年ぐらいはたつと思いますが、「絶叫系」というのは(遊園地に縁がないからか)知りませんでした。きっと、
「乗ると誰でも思わず絶叫してしまう、ジェットコースターなどの激しく動く遊具」
のことを指しているのでしょう。辞書の説明みたいですね。もともとは「遊園地業界」の「業界用語」なのではないでしょうか。それが若者の会話で出て来るのなら、それほど違和感はないのですが、
「電車の車内放送で出て来た」
ので、違和感を覚えたのでした。グーグル検索では(5月28日)、
「絶叫系」=64万4000件
出て来ました。うお!もうすごく使われている。どういう使われ方か見てみると、
「絶叫系アトラクション」「フリーフォール系の絶叫系」「絶叫系の乗り物」
「絶叫系マシン」「絶叫系苦手系男子」「新絶叫系遊具」「日本一の絶叫系」
ちなみに、
「絶叫系アトラクション」=25万2000件
「絶叫系マシン」 =26万8000件
でした。かなり浸透してますね。『三省堂国語辞典・第7版』はどうか?飯間さんは選んでいるのか?「絶叫」を引くと・・・ありました!用例に、
「遊園地の絶叫マシン」
「系」は付いていませんが、それです。「系」をはずしてもう一度、グーグル検索。
「絶叫マシン」 =48万2000件
「絶叫アトラクション」= 5万0600件
もしかしたら「絶叫マシン」の方が古くて、最近になって「系」の入った「絶叫系マシン」と呼ぶようになったのかも知れませんね。