新・ことば事情
5438「輝くと光る」
お天気担当の気象予報士・蓬莱さんが4月28日の「ten.」の放送で、
「さっきまで雨が降っていたので、道路が輝いています」
と言ったのに、違和感がありました。この場合の「道路」は、
「光っています」
ではないのでしょうか?「輝く」の語感としての意味は、
「輝く」=自ら、強い光を発すること。
なので、
「反射して光っているだけ」
の「道路」を指す今回のケースは、「輝いています」ではなくて、
「光っています」
だと思います。
「輝く」ものの代表は、
「太陽」
ですね。わが早稲田大学グリークラブの「クラブソング」のタイトルは、
『輝く太陽』
です!そのほか「月」は・・・本当は自分から光を発しているのではないので「光る」ですが、太陽との並びで「輝く」も使われることがあるかな。
『月の輝く夜に』
という映画も20年ほど前にありましたね、シェールの主演で。(調べたら1987年でした・・・)
「星」は「恒星」ですから、自ら光を出しているので、本来は、
「輝く」
ですが、あまりにも距離が遠くて、地球に届く光が「太陽」や「月」に比べると弱いので、
「光る」
を使うのでしょうね。
「蛍光灯」や「白熱灯」「LED」も自ら光を出していますが、「輝く」とまでは言わないな。「輝く」には、
「まぶしいほどの光量(強い光を発する)」
という条件も付きそうですね。