新・ことば事情
5412「雨模様」
「雨模様」
という言葉は、本来は、
「雨催い(あめもよい)」
で、それが訛ったものです。意味は、
「今にも雨が降りそうな天気」「雨を催しそうな天気」
を指します。「降りそうな」ということは、
「降っていない」
ということです。ですから、
「雨が降っている状態」
に使うのは「間違い」です。放送では、極力使わないようにしたいところです。
しかい、辞書によっては、「雨模様=雨が降っている状態」を認めているものもあります。
さて、どうしたものか?
日本新聞協会新聞用語懇談会放送分科会で作成した『放送で気になる言葉2011』の47ページには、
「天気予報などで使う場合は注意したい」
とあります。ですから、コメントやフリートークなど「話し言葉」で出るのは仕方がないとしても、「書き言葉」である原稿では、使わないほうが無難ですね。