新・ことば事情
5400「シューホン、サンポン」
2月25日の二ニコ生放送「道浦俊彦のことばのことばかり」ではゲストとして、竹中平蔵さんの秘書を務めた兵庫県立大学の真鍋雅史准教授をお迎えして、「政治のことば」について話しました。
その際に、永田町の言葉というか、国会の専門用語で、
「シューホン、サンポン」
というのがあると教わりました。「シューホン」というのは、
「衆議院本会議」
のこと。そして、これで想像がつくかと思いますが、「サンポン」というのは、
「参議院本会議」
のことを略してそう呼ぶのだそうです。わかりやすい略語のはずですが、突然聞かされたら、意味が分かりませんよね!
この話を聞いて、私が反応したのは、
「サンポン」
の方でした。というのは、助数詞の「本」の数え方が、「1本」は「イッポン」と「ポン」、「2本」は「ニホン」で「ホン」、「3本」は「サンボン」で「ボン」というように、同じ「本」という助数詞なのに、前に付く数字によって、
「ポン」「ホン」「ボン」
と変わる、という興味深い話があるのです。
そして「3本」は「サンボン」と「ボン」になるのですが、この「三本」が、例外的に「ポン」と読まれるケースがあると。それが、野球で「三塁と本塁の間」を指す、
「三本間」
という言葉、これは「ポ」になって、
「サンポンカン」
となるんですね。「参議院本会議」の略語(業界用語)の「サンポン」を聞いて、私が思い浮かべたのは、まさにことだったのでした。
おお、あれからもう1か月、きょう(3月27日)午後7時から、
「第12回道浦俊彦の言葉のことばかり」を「ニコ生」で放送(配信)でーす!
ぜひおご覧ください。きょうは「業界用語」について話します!