新・読書日記 2014_034
『ふたりの笑(ショー)タイム~名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏』(小林信彦・萩本欽一、集英社:2014、1、29)
平野甲賀さんによる表紙の文字のデザインが印象的。
欽ちゃんの方から、小林信彦に対談を求めたのだという。
以前から「笑いについて詳しいことを聞ける人」として欽ちゃんが頼りにしていたという小林信彦。「笑い」の総仕上げを欽ちゃんはしようとしているのだろうか?自分より先輩の「記録者」としての小林の話を聞いて、「記録」を残しておきたいという気持ちに駆られたようだ。小林としても欽ちゃんの話をきっちりと聞いて、自分の知識の中で抜け落ちているピースを埋めておきたいという気持ちがあったのだろう。二人の気持ちが合致して実現した対談。その意味では貴重だと思います。
テレビのヴァラエティ番組の創成記の話、コント55号の話、笑いとジャズ、エノケン、浅草コメディアンたち、渥美清、森繁、三木のり平などなど。全体の印象としては、森繁が、コメディアンたちにとっていかに大きな存在であったかということが、改めて感じられた気がしました。
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