新・ことば事情
5397「なぜ笑い声はハ行とカ行なのか?」
ふと思ったのです。
「笑い声」
というものは、全て、
「ハハハ」「ヒヒヒ」「フフフ」「へへへ」「ホホホ」
という「ハ行」の音。あるいは、
「カカカ」「キキキ」「ククク」「ケケケ」
という「カ行」の音であって、それ以外の音で笑うことは、普通はないのではないでしょうか?
「マママ」とか「メメメ」とか「ソソソ」とかないでしょう?あ、
「シシシ」
はありそうだな。
最初から見ていくと、まず「ア行」母音はありませんね。「カ行」は「コ」以外の音は「あり」。「サ行」は「シ」以外は「なし」。「シ」も、
「ウッシッシ」
というような笑い方ですよね。
「タ行」は「タチツテト」、「ない」な。「ナ行」は「ナニヌネノ」、ありません。「ハ行」は全部「あり」。「マ行」は「マミムメモ」、ありませんね。「ヤ行」は「ヤユヨ」。「ヨヨヨ」と泣くことはあっても、笑うことはないでしょう。「ラ行」「ラリルレロ」。「ランラン」と言うことはあっても「笑い声」ではありません。「ワ行」は、
「ワハハハ」
「ワ」は入っているが基本的に「ハ行」ですね。「ワワワ」とは笑いません。
ということは、「ハ行」全てと、「カ行」の「コ」以外。あと例外的には「シ」といったところでしょうか。やはり基本的には、
「ハ行とカ行」
ということでいいでしょう。「なぜ」そうなのか?考えました!
まず、基本は「ハ行」。
息を多く流して声を出すと、「ハ行」の音になるということですね。唇は基本的に使いません。(「フ」は使うな。)開放的。笑う時には、息がとてもよく出ますから。それをやや抑えようとしたときに、喉の状態が「カ行」になるのではないか?だから、「カ行の笑い」は「ハ行」に比べると、やや意識的には抑制された笑いになっているのではないでしょうか?
また、人間以外の動物は笑わないというのを聞いたことがありますが、犬なんかは常に口で息をしていて「ハアーハアー」言っているので、ある意味では常に笑っているとも言えますが、逆に「笑い」ができないのかもしれない。「口」で息をしなくちゃいけないから。
人間は「鼻」で呼吸ができるからこそ、「ハ行」で笑うことができるのではないかなあと考えたところで、今夜はおしまい。