新・読書日記 2014_024
『古池に蛙は飛び込んだか』(長谷川櫂、中公文庫:2013、9、25)
去年の年末に読み終わっていたが、記録するのを忘れていました。
俳人・長谷川櫂さん、「東日本大震災の歌集」は2011年5月に読んだが、「俳句」に関しての書物を読むのは初めて。しかも、タイトルが刺激的。芭蕉の生地・伊賀上野が故郷の私としては、読まざるを得まい。
如何に芭蕉が画期的な存在であったか。それは「切れ字」にあった。「古池や」の「や」である。この「や」が、空間と時間を切っているのである。だからタイトルの、
「古池に蛙は飛び込んだのか?」
とういう疑問の答えは、
「古池には、飛び込まなかった」
それを、その後の句を分析しながら読み解いていく。スリル満点の一冊である。
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