新・ことば事情
5395「『あかり』と『ひかり』」
2008年開催の「コイコン」という「やしきたかじん」さんと「松山千春」さんのコンサート。その映像を見ながら考えたことです。
ゲスト出演(?)で、やはり今は亡き、桑名正博さんが、名曲『月の光』を歌っていました。その歌詞の中に「ひかり」と「あかり」が出て来るのです。
名詞「ひかり(光)」と動詞「光る」は、擬態語「ピカリ」から生まれた言葉だと思われます。その「ひかり」と、「あかり」は、
「『かり』が同じ」
なんです!いまさらながら。
名詞「あかり」は、形容詞「明るい」から来たのでしょう。
そして「明るい」と、色の「赤」は関係があるのではないでしょうか?
また、日本の色の根源は、
「赤・青・白・黒」
の4色。このうち「あか(赤)」と「あお(青)」は、最初の音「あ」が同じ。そのあと「か」と「お」。
一方、「くろ(黒)」と「しろ(白)」は、2音目の「ろ」が同じで、語頭・1音目は「し」と「く」という違い。これも何か語源的に関係があるんでしょうか?
『月の光』を聴きながら考えたのは、そんなところです。