Top

『道浦TIME』

新・ことば事情

5390「高設栽培」

 

先日、読売テレビの夕方の番組『関西情報ネットten.』で、「イチゴ狩り」の取材をしていました。そのビニールハウスの中の「イチゴ」の植え方は、腰の高さぐらいの所まで台座と言うか、土を入れたコンクリートの囲いがあり、そこでイチゴを栽培しているものでした。

これだと、しゃがまなくてもいいし、イチゴの果実も土に直接付かずに汚れないので、イチゴ狩りには向いているという話でした。普通のイチゴ狩りだと、土が付いたイチゴを洗うために、水の入ったカップを持ってイチゴを採ったりしますもんね。

この栽培方式を、

「高設栽培」

と言うそうです。先日、お天気担当の蓬莱さんのイチゴ狩り中継でも、この栽培方法の名前を聞いたのですが、その際は同時に「たわわに」という表現に違和感を抱いたので(この件は、平成ことば事情5353「たわわ」に書きました)この栽培方法の名前を忘れてしまっていたのですが、また出てきたいうことは、最近、この方法は広まっているということでしょうね。

グーグル検索では(3月6日)、

「高設栽培」=87万3000件

も出て来ました。『デジタル大辞泉』には、

「こうせつさいばい【高設栽培】」地面より高い位置に棚を組み、イチゴなどの作物を栽培する方法。土の代わりにピートモスやもみ殻などの人工的培養土を使用する。土壌病害の心配が少なく、栽培作業の負担が軽減されるなどの利点がある。

と載っていました。『三省堂国語辞典・第7版』には、まだ載っていませんでした。残念。

(2014、3、6)

2014年3月 7日 10:12 | コメント (0)