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『道浦TIME』

新・ことば事情

5384「そもそも、ですから、いずれにしましても」

 

2月25日の二ニコ生放送「道浦俊彦のことばのことばかり」ではゲストとして、竹中平蔵さんの秘書を務めた兵庫県立大学の真鍋雅史准教授をお迎えして、「政治のことば」について話しました。

「真鍋に学(まな)べ!」

ということですね。真鍋先生の話によると、

「衆議院と参議院では、"質問の持ち時間の勘定の仕方"が違う」

のだそうで、「衆議院」の質問者の持ち時間は、

「質問と答弁の時間を合わせて、持ち時間に数える」

のに対して、「参議院」は、

「質問者の質問の時間だけを、持ち時間とする」

のだそうです。この「ルール」によって、答弁の仕方も変わってきたり「駆け引き」が行われることになるんだそうです。それは知りませんでした。大変勉強になりました!!

そしてその中で真鍋先生が、

「衆議院の答弁の際によく使われる便利な言葉が『3つ』ある」

として紹介されたのが、

「そもそも、ですから、いずれにしましても」

でした。

「そもそも」

は、「イエスか?ノーか?」と質問されたときに、「時間を稼ぐため」「そもそも・・・」ととき起こして初めから話す場合に使い、質問者が、

「そんな話を聞いてるんじゃない!イエスか?ノーか?で聞いているんです!」

と突っ込んで来たら、

「ですから・・・」

と言ってから、またゴニョゴニョと回りくどい話に持ち込む。そしてラストに、

「いずれにしましても・・・」

でまとめるというのが、

「永田町文学の手法」

だというのです。うーむ、「いずれにしましても」でまとめるなら、これまでの論争は全く無意味ではないか!「いずれ」でもいいんだから。まさに、

「結論ありき」

なんですねえ・・・。それだと「議論」ではなく、

「議論の真似事」「議論もどき」

なのではないでしょうか?「永田町の言葉」はその「文法」をよく学んでから、聞かないといけませんね。

真鍋先生、ありがとうございました!

(2014、2、27)

2014年2月28日 14:38 | コメント (0)