新・ことば事情
5380「ダントツ1位」
福岡放送(FBS)の同期・古賀ゆきひとアナウンサーから、もう一つ質問が来ていました。
「『ダントツ』という言葉に関して、『ダントツ トップ』は『断然トップ トップ』という重複表現でダメかもしれませんが、最近『ダントツ 1位』という表現は、意味の並立と文法上からすれば、使っても問題ないとも思えますが、いかがでしょうか?」
というものです。
過去に「ダントツ」については書いた気がするな。調べてみると、
「平成ことば事情2172断突」「平成ことば事情ダントツ最下位」
で書いていました。しかし、
「ダントツ1位」
については触れていませんでした。そこでこんなメールで返事しました。
「おっしゃる通り『ダントツ』は『断然トップ』の略から生まれた言葉ですね。ですから『ダントツ最下位』は間違いだと言えます。『ダントツ・トップ』も、『トップ』という言葉が重複していて違和感があります。『ダントツ1位』は『ダントツ・トップ』と意味上は同じで、『ダントツ』を『単なる形容詞』として使っている点では『間違い』かもしれません。しかし『ダントツ』の語源がそれほど意識されなくなっている現在、『ダントツ』だけでは『1位』ということが分かりにくい。そこで『1位』で意味を補い強調していると考えれば『許容』かなと思いました。」
といったところで、いかがでしょうか?