新・ことば事情
5374「彼女さん」
2月24日の日本テレビ「スッキリ!!」を見ていたら、「キャイ~ン」の天野ひろゆきさん(43)の結婚を伝えていました。それに関連して、天野さん主催の飲み会によく出ているというお笑い芸人の「三瓶」さん(37)が、こう答えていました。
「"彼女さん"のことは、全然知らなかったです」
この中の、
「彼女さん」
という言葉が気になりました。普通は「彼女」でいいはずです。でも、最近ちょくちょく耳にする表現です。
なぜ「さん」を付けるのか?それは、
「先輩の『彼女』だから」
ですね。
「『先輩』に敬意を払うのと同じように、見知らぬ"彼女"にも敬意を表している」
のでしょう。そして「彼女」を直接は知らないということも関係しているかもしれません。
先輩が結婚している場合は、
「奥さん」
と呼ぶところですが、結婚していないので「彼女さん」となるということだと思われますが、これまではあまり聞きませんでした。これが男女逆の場合は、
「彼氏さん」
というのでしょうか?グーグル検索してみると(2月24日)
「彼女さん」=54万1000件
「彼氏さん」=60万0000件
もありました。「彼女さん」に関しては2004年9月の「ヤフー知恵袋」に、
「最近よく耳にするが、気持ち悪い」
と書かれているものがありました。それに対する答えとしては、
「昔からそういう言い方はあった」
でした。「彼氏さん」のトップに出て来た「ヤフー知恵袋」は2013年2月のもので、やはり「彼氏さん」という呼び方に違和感を覚える人のものでした。