新・ことば事情
5341「拳銃か?ピストルか?」
テレビや新聞での「拳銃」の表記ですが、以前は「拳」の字が「表外字」(=常用漢字でない)だったため、
「けん銃」
と「交ぜ書き」になっていました。それを嫌って、放送局は、
「ピストル」
という(一応)「外来語」を使っていました。新聞は、文字数が「ピストル」だと4文字と多くなるのも嫌って、
「短銃」
という表現をしていました。
その後、2001年に日本新聞協会の用語懇談会が、
「ルビなしで使ってよい」
と決めた、
「新聞常用漢字・39字」
の中に「拳」が入ったために、
「拳銃」
と2文字で、ルビなしで使えるようになりました。
それで、新聞・放送共に、
「拳銃」
という表記を使用し始めたのだと思います。