新・ことば事情
5338「クロッキー」
小学3年生の娘と車に乗っている時に、後ろの席に座っている娘が、こんな話をしてきました。
「ねえねえ、『クロッキー』って知ってる?」
「『クロッキー』?知らんわ。何?」
「あのな、自動車のナンバープレート、普通の車は白の板に緑の字で書いてあるやろ、お仕事の車は、緑の板に白い字で書いてあって、軽自動車は黄色の板に黒い字で書いてあるやん。でも、『軽自動車でお仕事の車』は、『黒い板に黄色い字』で書いてあるねん。郵便局の配達の車とか。それが『クロッキー』って言うねん。黒と黄色やから。」
「へえー、そんなナンバープレートあるの!?」
「あるで!それで、『クロッキー』を5台続けて見ると、ええこと、あんねん!」
「ふーん」
とそんな話をしていたら、娘が窓の外を指して、
「あ、『クロッキー』や!ほら、横の車!」
「どれどれ・・・あ、ほんまや!」
私の車の横には、「佐川急便」の、軽自動車だけど背が高い配達の車が、信号待ちで止まっていて、確かにナンバープレートは、
「黒地に黄色い文字」
で書かれていました。
その後、今度は「郵便局の配達の軽自動車」を見かけることがありましたが、これも娘の言うとおり、「クロッキー」でした。
私の高校時代には、「カブトムシ」の愛称で知られる、
「フォルクスワーゲンのビートル」
を100台(だったかな)見るといいことがある、でも、「赤いビートル」を見ると、それまでの積算が「ゼロ」になる、というゲームのようなものが流行りましたが、それと似ているなあと思いました。
「クロッキー、ナンバープレート」で検索したところ「4110件」出て来ました。「ヤフー知恵袋」には、2008年3月に、
「黒いプレートに黄色のナンバーの車を見かけますがどういった車種なのでしょうか?子供たちの間で「クロッキー」と呼ばれ100台見ると幸せになれるのだそう・・・(笑)
今まで気にしてなかったので・・・ふっと気になりどなたか教えてください」
という問いがあり、
「お金貰って、荷物運ぶ軽自動車です。国土交通省が、五月蠅いこと言い始めたため、この先は見かけること多くなると思いますよ。(アルバイトでも何でも、自家用車で荷物運ぶ場合は全て営業ナンバー取りなさい)どっかのメール便とか、自分のクルマで配達するのも、黒ナンバー取らないとダメや!って事で。」
という回答が「ベストアンサー」になっていました。これは6年前だから随分早いですね。
2012年4月には、
「クロッキー(黒に黄色の字)のナンバープレートについてです。今僕たちの周りでは、クロッキーを3台みたらピースと言って、手をVの字にします。」
という投稿が。「100台」が「3台」に減っている!
それと同じ「3台見たら幸せになれる」という内容で書かれた、
「クロッキー~幸せな1日」
という「小説」もネット上にありました。