新・ことば事情
5323「『でも』と『にも』」
読売テレビの夕方のニュース『ten.』を見ていたら、外国人が時代劇の映画を撮影しているという話題を取り上げていました。その際のテロップに、
「インド"でも"時代劇はありますか?」
というのがありました。この場合、
「インド"でも"」
なのでしょうか?それとも、
「インド"にも"」
なのでしょうか?その使い分けは?という疑問が持ち上りました。
思うに、「にも」は、日本にもある、韓国にもある、中国にもアメリカにもドイツにもイラクにもある。で、インドは?というように、
「他にも例があるという事実を前提として、有無を尋ねる場合」
に使います。それに対して「でも」は、
「日本"には"あります。インド"では"どうでしょうか?」
のように、
「当事者以外の情報は関係なく、当事者の二者間における質問の際に使う」
ような気がします。これって、結構、納得?私は納得。腑に落ちました、自分で言っておいてなんですが・・・。
なお、こういった「でも」と「にも」の関係性について"気付いたこと"のことを、専門用語では、
「ファインディング・にも」
と言います。(笑)