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『道浦TIME』

新・ことば事情

5312「忌み言葉としての『で』『から』」

 

放送では「場所を示す」場合の助詞は、

「で」

を使います。古風な、

「にて」

は使わないことになっています。また「期間の始まり」を意味する、

「より」

は、「比較の『より』」と混同するといけないので使わず代わりに、

「から」

を使うようにしています。

ただし、例外があります。「演劇・興行関係」の告知では、

「『で』『から』は避ける傾向がある」

のです。たとえば、

×「松竹座で」  →○「松竹座にて」

×「4月1日から」→○「4月1日より」

のようにします。これは、

「『で』は『出』に通じて縁起が悪い」

「『から』は『空』に通じて縁起が悪い」

ということで、つまり、

「忌み言葉」

というわけですね。昔、毎日放送の三好俊行・元アナウンサーに教わった話です。

 

(2013、12、20)

2013年12月20日 17:16 | コメント (0)