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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_214

『それでもテレビは死なない~映像制作の現場で生きる!』(奥村健太、技術評論社:2013、4、1)

たぶん日経新聞の日曜日の書評欄で「テレビ論」特集をやっていた(2~3週間ほど前)のを読んで購入。4月に出ていたのに気付かなかったなあ。

著者は制作会社のディレクター1973年生まれとあるので、私とちょうどひと回り違う。(もちろん著者の方が若い。)

「熱血ディレクター」と書いてある通り、「熱い」テレビ論が展開されている。非常に具体的で、内容もその通りだと思う。でもその具体的な内容を見ていると、その通りの部分があって胸が痛い・・・。

基本的には「テレビは死なない」というタイトル通り、テレビ自体は死なないと思う。しかし、「もうかるマスメディア」(つまり商売)としてのテレビは、これまでのような活動はできなくなりつつあるのも事実。広告費の推移を見ればインターネットが伸びているのがよくわかるし。

終章の「1年後の東北」は、本の企画段階(2010年)にはなかったのだろうけれど、だからちょっと取ってつけたような感じがするが、いい話だ。私も阪神大震災の取材の際に感じたが、「何しに来た!撮影しているヒマがあるなら、こっちの作業手伝え」とか「食糧を持って来てくれたのか?」という厳しい問いに対しては「いいえ」と。ただ「映像・音声で"記録"すること」「その記録が"歴史資料"となって"未来"に残すこと」も、メディアに課せられた仕事なのだと信じてやるしかない。

この本を読み始めた時に「誤植」が最初のほう(最初のページに1か所!)に2か所【×「一番街地」→○「一番外地」(3ペー=序章の最初のページ):×「間逆」→○「真逆」(24ページ)あって、「残念」と、ツイッターでつぶやいたところ、著者本人と思われる方から「申し訳ありません」という返事があった。

その後読み進めたら、もう1か所見つかった。【×「加熱するこの事態」→○「過熱するこの事態」(81ページ)】。ちょっと、多いよなあ。ぜひ、増刷の際は直していただきたいものです。活字媒体は、これがすぐに直せないのが悔しいなあ・・・。


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(2013、12、12読了)

2013年12月14日 11:48 | コメント (0)