新・読書日記 2013_197
『豊田泰光の108の遺言』(豊田泰光、ベースボール・マガジン社:2013、10、31)
野球評論家の元・西鉄ライオンズ、豊田泰光さんの「野球エッセイ」。豊田さんも、もう傘寿に手が届こうかという御歳なのにお元気、健筆です。「週刊ベースボール」に連載されたエッセイ「豊田泰光のオレが許さん!」と、日本経済新聞連載のエッセイ「チェンジアップ」から抜粋して加筆修正、書き下ろしを加えて「108篇」にして、書籍用に構成したもの。「108」は「煩悩の数(除夜の鐘の数)」であるとともに、「野球の硬球の縫い目の数」でもある。野球にふさわしいタイトルではないか!見開き2ページで一つの話題を綺麗に収めているところもよい!日経新聞木曜のスポーツ面の連載「チェンジアップ」の愛読者である私としては、この本の発行は「待ってました!」というところ。ちょっと「話し口調」になっているが、内容はやはり、とてもしっかりとしていて興味深い。
第52項(120~121ページ)の「スピードガンじゃわからない 体感速度、それが大事だ」は、日経新聞のコラムで読んで感銘を受けたもの。そうそう、そうなんだよ!やっぱりね!と相槌を打ちました。
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