新・ことば事情
5250「モンゴルの国旗、グルジアの国旗」
日本の国旗は?と言えば、誰でも、
「日の丸」
と答えられますよね。図柄は「白地に赤い丸」、個人的にはシンプルで良いデザインの旗だと思います。
太平洋戦争に敗戦後、もしかしたらこの旗が変わっていたかもしれない...ということは、あまり考えたことがないのですが、世界の国々を見ていると、
「国旗は変わることがある」
のが常識のようです。私たち、「国旗は不変」だと思っていませんか?
たとえば、「モンゴルの国旗」「グルジアの国旗」、知らない間に変わっていました。
モンゴルの国旗が変わっているのに気付いたのは、2009年10月14日。その日の毎日新聞に出た「おわび」記事を見たからです。
「12日朝刊紙面で、万国旗の中のモンゴル国旗は誤りでした。おわびして正しい国旗を掲載します」
として、正しい国旗がカラーで記されていました。
で、どう間違ったのか?
10月12日の毎日新聞紙面を見ると、翌2010年のサッカーワールドカップ・南アフリカ大会に出場が決まった国々を伝える紙面に、
「デザインとして『万国旗』をあしらっていた」
のです。ほら、昔の町内の運動会のような感じの。その中にあった「モンゴルの国旗」が「古いデザイン」であったと。
どこが違ったか見比べると、古い方(つまり間違った方)は、国旗の図案の一番上が
「星(☆)」
になっていたのですが、現在の国旗(正しいもの)は、図案の一番上が、
「炎のような形」
になっていました。微妙な違いですが、確かに違います。
また「グルジア」の国旗も、2004年までは、あずき色の地味なものだったのに、2004年1月から、イングランド代表の様な「白地に赤十字」で、その4つに分けられた白いスペースにまた「風車のような4枚羽の十字架」が描かれたものに変わっていました。
その後、「2010年版」の世界地図を買ったので、「世界の国旗」のページを見ていたら、
2010年10月11日に気付いたのですが、
「セルビアの旗」
も変わっていました。以前は、
「上から『青・白・赤』の横縞の三色旗」
だったのですが、2006年、モンテネグロとの分離に伴って、
「上から『赤・青・白』の横縞の三色旗の上(左側)にセルビアの紋章(双頭の白鷲?)が載ったもの」
になりました。
また、
「マラウイの国旗」
も変わっていました。2010年から2012年までは、
「上から『赤・黒・緑』の横縞の三色旗の真ん中に、白い太陽がさんさんと輝くデザイン」
でしたが、2012年5月28日、ベースの三色旗の色が、
「上から『黒・赤・緑』の横縞の三色旗」
になり、さらにその旗の一番上の「黒」の部分に、
「赤い太陽が半分顔を出し、昇りかけているというデザイン」
に変わっています。
「ミャンマーの国旗」
も、2010年10月21日に変わりました。それまでの、
「赤地で、左上4分の1が青、その部分に太陽のようなマーク」
という、ちょっと「台湾の旗」のような感じのものから、
「上から黄・黄緑・赤の横縞の三色旗のど真ん中に、白く大きな星マーク」
のデザインへの大規模な変更です。
2011年初頭の段階で、
「リビアやエジプト、チュニジアの国旗も変わるかもしれない。」
と思っていたら、やっぱり2011年2月に、
「リビアの国旗」
が変わりました。カダフィ政権のときは、
「緑一色」
でしたが、それが
「上から『赤・黒・緑』の横縞の真ん中に『三日月と星』のマーク」
の旗に変わりました。 エジプトとチュニジアの旗は、いまのところ変わっていません。
つい先日、最近「世界の国旗」に興味を持っていて、その「絵」を描くのに夢中の小学3年生の娘が、
「ねえパパ、ミャンマーの国旗ってどっちが正しいの?」
と質問して来ました。彼女が手にしている、数年前に買った、
「世界の国旗かるた」
に載っているものと、いつも、馴染みの本屋さんにもらう、
「今年のカレンダー付きの世界地図」
に描かれた「ミャンマーの国旗」のデザインが違ったのです。
「よく気が付いたねえ、ミャンマーの旗は、前は、このかるたのようだったんだけど、3年前にこっちに変わったんだよ」
と教えることが出来ました。
いつも、彼女を一緒に連れてワインを買いに行く酒屋さんには、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、など各国のワインが「国旗」で記されているので、知らず知らずのうちに「国旗」に興味を持ったのかもしれません。
え?「ワイン」には興味を持たないのかって?それはまだまだ早い!!