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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_157

『代官山コールドケース』(佐々木譲、文藝春秋:2013、8、30)

 

佐々木譲の最新刊。「コールドケース」というのは「冷たい容器」ではなく、「凍結された事件」つまり、迷宮入りとか未解決事件のことを指すようである。17年前に起きた殺人事件、容疑者と目される男が"自殺"とみられる死に方をして、"被疑者死亡"のまま「一件落着」と見られていた。しかし、17年後に起きた殺人事件の現場で、17年前の殺人事件現場と同じDNAが検出された。ということは、あの事件の犯人は死んでいなかった?連続殺人事件か?神奈川県警とメンツをかけて先に解決しなくてはならない警視庁。しかし、表立った動きはダメ、捜査体制も最小限の2人組プラスアルファ・・・究極に追い詰められた中での密度の濃い捜査が、500ページ近い物語を、一気に読ませた。

 


star4

(2013、9、9読了)

2013年9月20日 12:25 | コメント (0)