新・読書日記 2013_152
『法廷は言葉の教室や!~傍聴センセイ裁判録』(札埜和男、大修館書店:2013、7、1)
今回で6回目となるニコニコ動画「道浦俊彦のことばのことばかり」で、9月24日(火)19時からの回で、初めてゲストを呼ぶことになった。そのゲストが札埜先生。出演を快諾して頂いた上に、ご高著(新著)をプレゼントしてもらった。ありがとうございます!
札埜先生は高校の先生をやりながら大阪大学の大学院に通われて、社会言語学の博士号を取られた。その博士論文をまとめた本を、私も今年の初めに読ませてもらった。(2013読書日記042『法廷における方言~「臨床ことば学」の立場から』(札埜和男、和泉書院:2012、12、15)
同じように、その発表を聞いて「一般向けに本を書きませんか?」と大修館書店の編集者さんが勧めてくれて生まれたのがこの本。ということで、より具体的に、より一般的にわかりやすく、法廷における「方言」の実態とその戦略的使われ方の実例を紹介した本だと言えるだろう。だから、興味深い。おもしろい。法廷で使われる言語は「日本語」と決められているが、では「方言」は「日本語」なのか?「国語」の概念や、方言とその使い手の生活といったことにまで考えは広がっていく好著だと思いました。札埜センセイ、24日、よろしくお願いしますね!
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