新・ことば事情
5231「お・も・て・な・し」
2020年、東京オリンピック開催が決まりました!
私個人は、決まるまでは、それほど盛り上がっていなかったのですが、開催が決まるとやはりうれしいですね。それと「あと7年」という期限を区切っての東日本大震災からの復興という使命を、国際的に約束したのと同じ、ということです。そう考えるべきです。
さて、最終プレゼンで登壇した方は、皆、熱のこもったスピーチをされましたが、中でも、フランス語でプレゼンをしたフリーアナウンサーの滝川クリステルさんが、
「お・も・て・な・し。おもてなし」
という「日本語」を紹介した場面は印象的でした。これ、「流行語」になるのではないでしょうか?
なんとなく、若い女の人が甘えていうポーズ、ちょっと...という感じもありますが、パロディーで使えますよね。たとえば、
「ろ・く・で・なし。ろくでなし!」
とか、
「ひ・と・で・な・し。人でなし!」
とか。いかん、いかん、なんだか似ているがイメージが違う言葉になってしまう。最後の「なし」のところを脚韻を踏むように5文字で言うとこうなってしまう。
『逆引き広辞苑』で「なし」の付く言葉を拾ってみましょう!
おお、500以上(519語)出て来た!その中から「5文字」のものを書き出します。
『開け放し、小豆梨、あずきなし、荒ごなし、有るか無し、意気地な無し、幼(いとき)し【稚(いときな)し】、色話、稚(いわけな)し、憂さ話、打ち放し、現(うつつ)無し、裏話、うわえなし、おおけなし、大話、おぎろなし、奥処(おくか)無し、幼(おときな)し、おとめなし、思い做(な)し、親げなし、及び無し、隠れ無し、敵(かたき)無し、頑(かたくな)し、蕪(かぶら)無し、ぎこつなし、ぎごとなし、結解(けかい)無し、気穢(けぎたな)し、玄圃(けんぽ)梨、心地無し、心做(こころな)し、心無し、事もなし、差しこなし、直話(じきばなし)、子細無し、下話、しだらなし、しどろなし、品々し、勝負無し、所詮(しょせん)無し、底ひ無し、空悲(そらがな)し、高話、他事無し、方便(たずか)無し、方便(たずき)無し、立ち話、便り無し(頼りなし)、序(つい)で無し、尽きし無し、辻噺、恙(つつみ)無し、艶(つや)話、つれもなし、出っ放し、手持ちなし、とけしなし、所無し、とりこなし、長話、何彼(なにか)無し、何が無し、何と無し、濡れ話、馬鹿話、計り無し、腹熟(ごな)し、引っ放し、人気(ひとげ)無し、人で無し、陰嚢(ふぐり)無し、待った無し、身の熟(こな)し、冥加(みょうが)無し、見る目なし、虫熟(こな)し、無駄話【徒話】、申し做(な)し、勿体(もたい)無し、持ち放し、物気(ものげ)無し、文句無し、止事(やごつ)無し、止事(やごと)無し、安げ無し、遣り放し、行方なし、ゆくりなし、夢話、与太話、陸(ろく)でなし【碌でなし】』
全部で、「96語」ありました!ああ、疲れた・・・。「い・く・じ・な・し!」