新・読書日記 2013_142
『ナショナリズムの誘惑』(木村元彦・園子温・安田浩一、ころから:2013、6、15)
在特会の取材をしている安田、東日本大震災後に映画「希望の国」を撮った園、そして旧ユーゴでのセルビアによる虐殺を取材した木村という、人間のアンダーグラウンドな「黒い一面」について興味を持ち、表現し続ける3人による対談。3人に共通する意識は、
「民族というのはフィクションだ」
ということ。そうだったのか!と目からうろこが落ちる思いだ。私も「民族とはなんだろう」と考えて来たのだが。これは、のちに読む白井聡の『永続敗戦論』(太田出版)にも同じようなニュアンスを感じた。
園子温監督の作品は、あの宮崎駿監督「風立ちぬ」と同じように「ベネチア映画祭」にエントリーされているそうだ。観てみたい。
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