新・ことば事情
5161「つきづきしい」
阿刀田高さんの『悼む力』(PHP:2013、6、24)という本を読んでいたら、
「人の世の姿がつきづきしい」(218ページ)
のように、
「つきづきしい」
という言葉が、何度も出てきました。
これ、知りません。使ったことがないです。
『精選版日本国語大辞典』を引くと、
「つきづきしい」=いかにも似つかわしい。ふさわしい。好ましい。調和がとれている。
という意味でした。
「ちょうどよい」「つり合い」
という感じでしょうか。『三省堂国語辞典』には「雅語」として載っていて、
「似合わしい。ふさわしい」
とありました。語感から言うと、
「ツキュディデス」
というのも思い出しました。哲学者でしたっけ?ウィキペディアでは、
「トゥキュディデス」
で出ていました。
「古代アテナイの歴史家で、オロロスの子。代表作はペロポネソス戦争を実証的な立場から著した『戦史』。トゥキディデスはこの戦争に将軍として一時参加したが、紀元前422年のトラキア・アンフィポリス近郊での失敗により失脚、20年の追放刑に処された。」
なのだそうです。
うーむ、つきづきしい?