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『道浦TIME』

新・ことば事情

5115「縦笛と横笛」

 

厳密に言うと「ことば」の問題ではないのですが、先日、友人の所属するアマチュアオーケストラを聴きに行き、その翌日は後輩の結婚式に出席した際、教会での生演奏に、

「クラリネットとフルート」

の奏者が出てきました。4人ぐらいしかいない生演奏の演奏者なのに、そのうちの2人が「縦笛」と「横笛」。そこで疑問が。

「なぜ、縦笛と横笛があるのか?運指を感が合えたら。あきらかに縦笛の方が吹きやすいではないか。横笛は、腕の位置と言い、不自然な気がする」

というものでした。

西洋と東洋の違いか?とも思いましたが、どちらにも縦笛と横笛がありますね。

でも、腕の(指の)届く範囲としては、縦笛の方が遠くへ届く=長い笛の演奏が可能=笛が長いと音は低くなる。腕の届く範囲が狭いと短い笛=高い音。当然、笛の直径(管の太さが太いと音が低く、細いと高い)も関係しますが。

ということで、そうすると「縦か、横か」は「音色の違い」に起因するのでしょうか?どちらが先に生まれたのかな?

「ピッコロ」という短い笛の楽器は「横笛」であり、これが「縦」の「笛」だと、もうお巡りさんが吹く「ホイッスル」みたいになってしまう。ということか?お巡りさんのホイッスルは、指で押さえる穴がないが、明らかに「縦笛」系統。あれが「横笛」だと、緊急の時に吹きにくいのではないか?

小学校・中学校の音楽の時間に演奏するのは「縦笛」である。「横笛」は義務教育の音楽では扱わない。これはやはり「横笛の方が、演奏が難しいから」ではないか?「オカリナ」は「横笛」だな。「こきりこ」は縦笛ですよね?長さが「七寸五分」ということは、22,5センチ?「長いは袖の"かなかい"じゃ」。「かなかい」は「邪魔」ってことかな?でも縦笛だとそんなには邪魔にならないのじゃないのかな?横笛だと邪魔ですよね、あんな和装だと。「尺八」は「縦笛」長さは「一尺八寸」ということは54センチぐらいか。「長い」から、音は「低い」ですね。「笛吹き童子」は「横笛」を吹いているな。

フルートをやったことがある人に言わせると、

「息の使い方が、縦笛と横笛では全然違う」

ということでした。やっぱり、「音色」か!

なんてことを考えながら、新郎新婦の幸せを祈ったのでした。

(2013、6、6)

2013年6月 7日 12:40 | コメント (0)