新・ことば事情
5109「マメ」
5月31日の「ミヤネ屋」で、島根県出雲市出身の料理研究家・園山真希恵さんが、矢口真里さんと中村昌也さんの離婚の報を聞いて、
「豆を食べてマメになってほしい。マメというのは出雲弁で『元気』って意味なので」
とコメントしていたのですが、
「マメ」
は「出雲方言じゃない」でしょ、「共通語」でしょ!
ただ、確かにちょっと「古風な表現」ではあると思いますが。
『広辞苑』で「まめ」を引くと、
「まめ(忠実)」
(1)まごころがあること。まじめ。誠実。本気。
(2)労苦をいとわずよく勤め働くこと。
(3)生活の役に立つこと。実用的。
(4)身体の丈夫なこと。たっしゃ。息災。
とあります。この4番目の意味ですね。
そして、山形県民謡の「最上川舟歌」の中にも、
「まめでろちゃ」(「まめ」でいろよ)
という歌詞が出て来ますから、もし「出雲弁」だというなら、同時に「山形弁」でもあるということになりますが、やはり「古風な表現」なのではないでしょうか?
「新明解国語辞典」を引くと、
「まめ(忠実)」=(1)きちょうめんで、努力を惜しまない様子だ。まめやか。例:「まめに働く」「筆まめな人」(2)【達者】健康な様子だ。例:「まめで暮らせよ」
とありました。