新・読書日記 2013_108
『怒れるおっさん会議inひみつ基地』(田尾和俊・勝谷誠彦、西日本出版社:2013、6、15第1刷)
タイトルに魅かれ、対談?形式で読みやすそうだからつい買ってしまいましたが。勝谷さんは知ってるけど、対談相手の「田尾さん」という「おっさん」のことを知らない。麺通団団長で、四国学院大学の教授らしいが、そもそも「麵通団」を知らない。香川で、例の「讃岐うどんブーム」を起こした張本人らしい。「讃岐うどんブーム」は知っているが、それに乗れなかった私としては「ふーん」で終わってします。とっても楽しくやってる感じは伝わってきますが、うーん、私は乗り切れませんでした。ごめんなさい。最後に二人の「マドンナ」である歌手の岩崎宏美さんが出て来て対談というのも、二人の(というか田尾さんの)マドンナが岩崎宏美さんであると知っている人にとっては「ええー!」だけど、そのサプライズも、それほど伝わって来なくて・・・"仲間内"向けという感じがしたなあ。
でもやはり、ところどころに"いぶし銀"的な言葉が出て来る。香川県の「うどん県」PRや、全国に広がる「ゆるキャラ」ブームも、結局それで「利益」を生み出せていないという指摘。税金を使って「賑わい」を創出しても「費用対効果」を行政は考えないから、結局失敗に終わっているという指摘は「確かに!」と思った。その辺り、納税者で有権者である我々こそ、「頭がゆるキャラ」だと反省。
ただ「日本は戦後、危機が少なな過ぎたから、たるんでいる」というのは「?」。そんなことないでしょ、他国に武力で攻め込まれることこそなかったけど、いろんな危機があったと思いますよ。交通戦争、公害、冷戦、湾岸戦争、阪神大震災などなど。なかったことにするのかな?と不思議に思いました。
春の高校野球(センバツ)での石巻工業の主将の選手宣誓で、「感動、勇気、笑顔を、日本全国に届けます。見せましょう、日本の底力を」と言った言葉に、「笑顔」という具体的なことを入れていることを、勝谷さんが物書きとして脱帽したというのは「いい話だなあ」と感じました。評判になりましたもんね、センバツ選手宣誓は。橋下さんの事も、ちょろっと出てきます。
(☆3つ)