新・読書日記 2013_098
『見せかけの正義の正体』(辛坊治郎、朝日新聞出版:2013、5、30)
辛坊さんの新著。大阪・淀屋橋の「ブック・ファースト」で見つけて即、購入。この書店は配本が早い気がする。
「週刊朝日」誌上で連載をしていたものをまとめ、順番を組み替え、大幅に加筆したそう。確かに、連載当時に全て読んでいると思うが、本書は新たに読んだような気分になった。少なくとも、順番を並び替えた後に、その「つなぎ部分」は書き加えている。辛坊さんはご存じのように、6月に太平洋へヨットで2か月間の「船出」をする。この本が出るのは「船出後」だと、著者本人は思っていたような感じだが、出発前に本が出てしまった。「あとがき」を今読むと、ちょっとチグハグ。まあ、気にしない、誤差、誤差。
この本のキモは、やはり太陽光発電と原発を巡る問題だろう。ここは辛坊さんの信念が記されていると思う。自宅に太陽光発電を取り付けて8年の実体験に基づいたデータだから、強い。説得力がある。当時、「みっちゃんとこも、太陽光パネル取り付けない?」と誘われたが、うちはマンションなので無理だし、10年ぐらいでパネルが使えなくなったら、その廃棄代にかなりお金もかかるし、資源も無駄かなと思ったことがあったが、今となっては「先見の明」と言うしかない。
それと、52~53ページの、
「究極のエネルギー源が、宇宙空間に設置した核融合炉だとするならば、それはすでに存在しているという事実だ」
という一文を読んだ時には、「あッ!」と声を上げた。そうだ、既に存在していたんだ、核融合炉、しかも放射能が漏れても大丈夫な宇宙空間に・・・そう、それは「お天道様」、
「太陽」
である。自然の核融合エネルギーを利用すれば、人工的に核融合を作らなくても済むんだ。賢い!!
しっかりと読ませて頂きました。あとでサインください。