新・ことば事情
5100「したり顔とどや顔」
2013年4月19日の読売新聞夕刊の言葉のコラム「もったいない語辞典」(3月までの「いやはや語辞典」のコーナータイトルが変わりました)で、明治大学教授の山口仲美さんが、
「したり顔」
について書かれています。学生に「したり顔」の意味を聞かれた山口先生、
「千年以上も昔から日本人が使ってきた、この愛すべき言葉を忘れ去るのはもったいない!」
と力説されています。まさにおっしゃる通りです。
でも、私がそれを読んで思ったのは、
「あ!『したり顔』というのは、現在の『どや顔』と同じだ!」
ということです。
山口先生は「どや顔」については、一言も触れてらっしゃらないので、一言、書き残しておきますね。
グーグル検索では(5月22日)
「したり顔」= 76万5000件
「どや顔」 =3020万0000件
ネット上では圧倒的に「どや顔」が使われています。「どや」は「どうだ!」という意味の関西弁ですから、「共通語」を「関西弁」が駆逐したとも思えます。
しかし、「したり!」と言っていたころの「共通語」は今の「上方語」だった可能性があるので、その意味では、
「上方VS.関西」
ということになるのでしょうかね?どやさ?