新・ことば事情
5084「アポストロ」
『聖書の日本語~翻訳の歴史』(鈴木範久、岩波書店)という本を読んでいたら、
「『十二使徒』の『使徒』」
は、英語では、
「アポストロ」
と言うと書かれていました。いや、正確には、「アポストロ」という言葉の「翻訳語」が「使徒」であると書かれていたのですが。それを読んで思ったのは、
「じゃあ、ローマ字や年号表記で字の肩に付ける『アポストロフィー』は、『使徒』と何か関連はあるのかな?」
ということでした。「アポストロフィー」は英語で書くと、
「apostrophe」
で、一方、『聖書の日本語~翻訳の歴史』に出て来た「使徒」は、
「apostolo」
で、綴りが違いますね。英語で「使徒」は、
「Apostle」
で、形容詞は、
「apostolic」
です。「l」と「r」が違うから、違う言葉か。関係はないようです。