新・読書日記 2013_089
2013読書日記089『マリ近現代史』(内藤陽介、彩流社:2013、5、5)
まるで「世界史の教科書」。読み続けるには、かなり強い意志が必要。メモ用紙を横に置いて、中心となる人物の名前をメモしながら読んだ。
アフリカ大陸の中の国のことについて、たいていの日本人は詳しくないと思う。しかし、これからは、アフリカの国のこともわからないと、世界の動きがわからない。
「マリ」という国がどこにあるか、知ってます?私は知りませんでした。西アフリカにあって、もとはセネガルと一緒に一つの国だったけど、たったの数か月で二つの国に分かれた。その後、軍事政権の時代が長く、ようやく民政になったと思ったら、今度は北部にイスラム過激派が陣取ってしまって内戦・・・なかなか一筋縄ではいかない・・。
そして今回「マリ」が取り上げられた最大の原因は、おそらく、
「アルジェリアの人質事件」
ではないか。日本人も犠牲になった、今年1月のあの事件である。場所は、マリの隣国のアルジェリア。しかし、実はマリの内戦、北部のイスラム勢力なども、事件の背景にはあった。
それにしても著者の内藤さんは、本当に博覧強記であります。今回は、あまり切手の話に引き付ける場面は少なくて、著者曰く「初のマリの通史」とのこと。確かに!勉強になりました!
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