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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_065

『大阪府警暴力団担当刑事~「祝井十吾」の事件簿』(森功、講談社:2013、2、20)

 

週刊誌の特集記事でよく目にするこの著者の名前。今回は大阪府警の四課=暴力団担当の刑事たちへの取材から得た"事件"を記していく。「祝井十吾」という名前の刑事はいない。「四課」の刑事の「総称」として登場させている。

まず第一章から興味深い。タイトルは「島田紳助引退の舞台裏」だ。そのあとの章のタイトルも「新山口組壊滅作戦」「吉本興業の深い闇」「漆黒のボクシング興行師」「やくざと銀行」「梁山泊事件」「ヤクザの懐」「捜査刑事の落とし穴」「山口組捜査の行方」と、日ごろ我々一般市民があまり触れることのないグレーから闇の世界の出来事を描いていく。当然のことながら、ヤクザの世界も、人間と人間の「つながり」と「反目」といった「人間関係」を把握しないことには、全体像をつかめないということがよくわかる。本当に、週刊誌の特集記事のようである。


star4

(2013、3、27読了)

2013年4月24日 10:45 | コメント (0)