新・ことば事情
5050「世」
2013年4月2日、新開場となった五代目の歌舞伎座、杮葺(こけら)落し公演。
2012年12月5日に57歳で亡くなった中村勘三郎さんが、
「この演目で新しい歌舞伎座に出たい」
と生前言っていたという「お祭り」。その演目の前に、
「十八世 中村勘三郎に捧ぐ」
と書かれていました。それを見て思ったのは、
「新しい歌舞伎座の舞台に立つ勘三郎さんの姿を観たかったな」
ということとともに、
「やはり、亡くなったら『世』を使うんだな」
ということです。
というのは、ことし2月3日に亡くなった十一代目市川團十郎さんの葬儀所の看板にも、
「十一世 市川團十郎丈」
と書かれていたのを思い出したからです。
「代」が「世」になるから、「世代」か?
でも、ローマ法王の場合は、前の、
「ベネディクト16世」
も、その前の、
「ヨハネ・パウロ2世」
も、生きている時から「世」を使っていましたね。これは基準が違うのかな?