新・ことば事情
5048「藤山寛見?」
「ミヤネ屋」のテロップをチェックしていたら、こんな文字を見つけました。
「藤山寛見」
・・・・正しくは、もちろん、
「藤山寛美」
です。松竹新喜劇などで活躍した、上方を代表する喜劇役者です。小林信彦が、植木等と藤山寛美について書いた本もありました。紛れもなく、日本の喜劇人を代表する一人です。これまで、このビッグネームネームは「知っている」ことが「常識」と考えられて来ました。しかし、亡くなったのが1990年(平成2年)5月、もう23年もたつんですね。
ちなみに、美空ひばりが亡くなったは1989年(平成元年)6月、石原裕次郎が亡くなったのが1987年(昭和62年)7月。いずれも四半世紀前後たち、世代が変わりつつあります。大変残念なことに、私たち世代が「常識」と思っていたことが「常識ではない」状態になって来ているのではないでしょうか。
最近、「それは、ないやろ!」と突っ込みたくなる間違いが、毎日のように出てきます。
たとえば、市川團十郎・海老蔵など「市川宗家」に対する屋号、
「成田屋」
と書いたはずなのに、出来上がって来たものは、
「成田尾」
そりゃあ、ないやろ!
4月2日、歌舞伎座の新開場での演目の、
「壽祝歌舞伎華彩色」
が、なぜか、
「毒祝歌舞伎華彩」
・・・そりゃ、ないやろ!!