新・ことば事情
5032「無名な人か?無名の人か?」
タイトル(「無名な人か?無名の人か?」)のようなケースの
「『な』と『の』」
について考えてみました。
「の」のほうが、「人の属性」を確定してしまう。
これに対して、「な」のほうが、より広がりを持ったあいまいな形容となる。
「アートの人」と「アートな人」
の違い。
「な」は「~のような」の意味になる。
ということは、「な」の前に来る名詞は、聞いた人一般が共通の認識を持っている名詞でないと、意味の確定がしにくいということか?
最近「○○な」が、よく使われる気がします。
(例)「問題な日本語」(=ベストセラーの日本語本のタイトル)
でも、昔の文章にも「○○な」は割とよく出てくるので、
「どちらでもいいのかなあ」
とも思うのですが、やはり「○○な」には、違和感がある場合が多いのです。