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『道浦TIME』

新・ことば事情

5031「雪を溶かす?解かす?融かす?」

 

「ミヤネ屋」のスタッフから質問を受けました。

「道浦さん、『雪』は『溶かす』?『解かす』?それとも『融かす』でしょうか?」

うーん、また難しい問題を。

こういうときは『新聞用語集2007年版』を見ます!「とける・とかす・とく」の欄には、

*「(溶・融)→溶ける・溶かす。溶く(とけ合う、固体を液体にする)絵の具を溶く、砂糖が水に溶ける、地域社会に溶け込む、鉄を溶かす、雪を溶かして水にする」

あ、あった!

「雪を溶かして水にする」

だから「溶かす」でいいんだな!「融ける」というのは「表外訓(常用漢字表にない訓読み)」だから、そもそも使わないんだ、新聞や放送では。

でも、一応、「解ける」の方も見てみます。

*「解ける・解かす・解く」(とけてなくなる、緊張がゆるむ)疑いが解ける、打ち解ける、氷が解ける、難問を解く、任を解く、包囲が解ける、結び目を解く、雪解け

あ・・・「雪解け」・・・。それに「氷が解ける」って、「溶ける」「溶かす」のところにあった「固体が液体になる」んじゃないのか?

でも、「単に固体を液体にする」ことではなく、「雪」という状態を「なくす」ところに重点があるのかな。「氷」という状態が「なくなる」ことに意味があるときには「解ける」「解かす」なのかな。疑問が「氷解」しました・・・?

(2013、3、11)

2013年3月13日 21:36 | コメント (0)