新・ことば事情
5029「火野葦平のペンネーム」
『ペンネームの由来事典』(紀田順一郎、東京堂出版:2001、9、20)を読んでいたら、「麦と兵隊」等の作品で知られる(と言っても、私も読んではいない)作家の、
「火野葦平」
のペンネームの由来について書かれていました。それによると、「火野」は「奥さんの姓」で、「葦平」というのは、奥さんの名前「ヨシノ」から「葦」とし、当時、恋人を「べー」と呼ぶのがはやっていたから、「平」を付けて「葦平」だというのです。ポイントはそこです!
「へー」
って、ダジャレではなく、それって
「チョコベー」
の「ベー」につながりますか?
「アカンベー」
もその類?「柳生十兵衛」は?『ハレンチ学園』?って、年がバレる。バレてもいいのだけれども。
実は私、名前は「俊彦」なので、小さいころ家族から「トシヒコ」の「ト」と「コ」を取って、
「トコちゃん」
と呼ばれていたのですが、祖父や叔父からは、
「トコベエ」
と呼ばれていて、恥ずかしかったのを思い出しました。「愛称」として「ベエ」「ベー」を付けて呼ぶということは、いつごろ「流行って」いたのでしょうか?
また「べー」が「恋人」や親しい間柄に付ける接尾語なら、「ロシア人」の差別呼称である、
「露助」
のような「助」は、「蔑称」を作る接尾語なのでしょうか?
また、「アイドルの愛称の語尾」について、以前、大阪大学の岡島昭浩先生がブログで書かれていたことがありますが、
「ミポリン」「キョンキョン」「ふーみん」
などとの関連はどうなのでしょうか?いろいろと考えが広がりました。