新・ことば事情
5020「タウンワークのコマーシャル」
アルバイト情報誌だと思うのですが「タウンワーク」というのがあります。このコマーシャルで、みんなが、
「♪タウンワーク、タウンワーク・・・」
というような曲を歌い、
「バイト日本代表!」
というような表現が出てきます。この曲がたしかに、
「まるでどこかの国の『国歌』」
のように聞こえるのです。なぜなんでしょうか?メロディーに何か工夫があるのでしょうか?考えてみました。
この曲の初めのところは、
「ソードー、レーミー、ドミソラー、シドドー」
というように「上昇音階」で、特に最初の「ソ」→「ド」と「4度上がる音階」は「早稲田大学校歌・都の西北」の「都の西北、早稲田の杜に」の「み→や」が「ソ→ド」ですし、逆に「4度下がる音階」は「慶應義塾大学塾歌」の出だし部分の「見よ、風に鳴るわが旗を」を「み→よ」が4度下がるパターンです。
「4度」という音の幅を使うと「校歌」とか「国歌」の雰囲気が出るのでしょうか?
そういえば『ブラームスの交響曲第1番』の中で、「表彰式」などによく使われるメロディーも出だし部分が「ソ」→「ド」への4度上昇音階ではなかったでしょうか?
もちろん、CM制作者とそのCMソングを作った人は、そういうところも研究して、この曲を作ったんだろうなあと感心して、いつもコマーシャルを見ています。