新・ことば事情
5010「学生」
弟からメールが来ました。
「携帯電話のコマーシャルで『学生さん』だから大切に・・・というのがあるけど、画面では中学生らしい子供が出ています。『学生』というのは『大学生から』、それまでは『生徒』だと思いますが、どうでしょうか!」
うーん、生真面目な弟だ。真面目な私が言うんだから、間違いない。語尾に「!」マークまで付いて「どうでしょうか!」というのは、
「そもさん(作麼生)!」「せっぱ(説破)!」
と問答しているようだ。かなり語気が荒い。で、こんな返事を。
「『学生』は、広義では中学生も含みます。狭義では含みません。中学生でも『学生割引(学割)』と言いますね。『生徒割引』とは言わないですね。ついでに言うと『児童』も、一般的には『小学生』ですか、児童福祉法では『18歳未満』と範囲が違います。」
この返事で、弟は納得してくれたようです。
「なるほど使い方、"どこから見るか"で変わるということですね。」
と返事が来たので、
「その通り!言葉と意味は、必ずしも1対1対応ではないと、いうことですね。」
と返しておきました。そこが言葉の難しいところなんですよねえ。