新・ことば事情
5004「みぞれ混じりの雪」
最近、
「みぞれ混じりの雪」
という表現をよく耳にします。
しかし、「みぞれ」というのは、
「雨混じりの雪」
のこと。『広辞苑』によると、
「雪がとけかけてまじりに降るもの。氷雨」
ですから、「みぞれ混じりの雪」というと、
「『雨混じりの雪』混じりの雪」
となってしまって、なにが何やらわかりません。
おそらく、「みぞれ」だけではなかなか理解できなくなって、それを強調しようという気持ちが、
「みぞれ混じりの雪」
という言葉を生んだのかもしれません。グーグル検索(2月27日)では、
「みぞれ混じりの雪」=17万3000件
「みぞれまじりの雪」= 9万1500件
「雨混じりの雪」 =11万1000件
「雨まじりの雪」 = 8万7600件
「雪混じりの雨」 =41万8000件
「雪まじりの雨」 =26万0000件
でした。やはり「みぞれ」の代わりに、
「雪混じりの雨」「雪まじりの雨」というのも使われているようです。
(追記)
NHKの原田邦博さんからメールを頂きました。
『3月1日のグーグル検索では、
「みぞれ混じりの雨」が、42万4000件
「みぞれ交じりの雨」が、25万9000件
「みぞれまじりの雨」が、24万1000件
と、いずれも「みぞれまじり(混じり・交じり)の"雪"」を上回って使用されています。』
とのこと。
なるほど、「雨」の使用が多いと。きょう(3月3日)検索してみたら、
「みぞれ混じりの雨」が、42万5000件
「みぞれ交じりの雨」が、26万0000件
「みぞれまじりの雨」が、24万2000件
でした。これらを見ると、同じ天気のことを指すのに、ネット上でよく使われている表現としては、
「みぞれ混じりの雨」=42万4000件
「雪混じりの雨」 =41万8000件
「雪まじりの雨」 =26万0000件
「みぞれ交じりの雨」=26万0000件
の順で使われていえるようです。
(2013、3、3)