新・読書日記 2013_035
『穏やかな死に医療はいらない』(萬田緑平、朝日新書:2013、2、28)
タイトルが、そのまま主張したいテーマを伝えています。
あとはその具体的な例が記されている。
医者は「治療」するもの。そうすると、「余命○か月」となった段階で、本来は静かにその「命」を燃焼させてあげればいいが、「何としてでも治療する」のが医師しての役目、と皆が思っているし、「治療以外のことを、医者はしない」のだから、抗がん剤使って「1分でも1秒でも長く生かす」方向に行ってしまう。しかし「QOL(クォリティー・オブ・ライフ)」を考えると、それは違うのではないか?枯れるようにだんだん痩せて死んでいくのが「自然」。それをお手伝いする医療関係者とは?というような視点。
この本の前に読んだ『看取り先生の遺言』に共感して読み終わった直後に、本屋さんで目に入った一冊なのですぐに購入、読み終えた。これからの「看取り医療」の方向性を示す一冊。
star4