新・ことば事情
4996「いん石か?隕石か?」
2月15日、ロシアに落下した隕石(いんせき)。すごいですね、こんなことがあるんですね。まさに「ディープインパクト」。100年に1度ぐらいの規模だそうですが。
さて、その「隕石」の表記、表外字である漢字を使って熟語を「隕石」と書くか、平仮名を交ぜた「交ぜ書き」で書くか?を調べてみました。
2月17日のNHKの19時のニュースはルビを振って「隕石(いんせき)」。
同じ日の日本テレビ『バンキシャ!』では交ぜ書きで「いん石」でした。
新聞は、読売・朝日・毎日・産経・日経と全紙、
「隕石」
という漢字の熟語での見出し、本文では「いんせき」とルビを振ってありました。
「隕」は「表外字」なので、これまでの新聞や放送のニュースのルールでは、「平仮名」で書くことになっていました。しかしここ10年ほど、
「熟語が、漢字と平仮名の交ぜ書きになると、かえってわかりにくい」
ということで、できるだけ「交ぜ書き」はやめようという動きになって来ています。
今回、新聞がすべて漢字で「隕石」と書くようになったのは、そういった背景があるのではないでしょうか。