新・ことば事情
4992「光と音」
2月15日、ロシア・チェリャビンスクなどに落下した隕石(いんせき)。2月17日の日本テレビ『バンキシャ!』を見ていたら、ロシアからの記者のリポートで、目撃者の話によると、
「まず、明るい光が見えて、3分後ぐらいに凄まじい衝撃波があった」
というのです。フジテレビの『Mr.サンデー』では、
「2分20秒後」
と言っていました。
そうか、「光」の速度は、小学校の時の覚えたように「1秒間に地球を7周半」、つまり
「光速」=秒速30万キロ
ですが、「衝撃波」は、
「空気の伝わる速さ」
だから、
「空気の中を音の伝わる速さと同じ」
ということは、
「音速と同じ=秒速330メートル=秒速0,33キロメートル」
ということですね。「時速」では「かける60かける60」で「約1200キロ」。
光と音の速さの関係は、
「光速=音速×3×30万=音速×90万」
つまり、光の「90万秒後」に音は、やって来る?いやいや、それでは3分とか2分20秒とかと計算が合わない。今回の「隕石のスピード」は、
「時速6万4000キロ」
だそうですから、「音速」よりもずっと早い。
「マッハ50以上」
ですね。それで計算すると、
「90万÷50=1万8000秒=300分=5時間」
になりますが、そんなに後にやって来るのではない。なぜなら「音」と「衝撃波」は、
「隕石と共にやって来たから」
ではないでしょうか?2月17日の朝日新聞の記事で「衝撃波」の説明を読むと、
「衝撃波=空気の振動として伝わる現象で、物体が空気中を音より早く動いたときなどに生まれる。飛行中の超音速機『コンコルド』から出た衝撃波が地上の窓ガラスを割る被害を出したことが知られている。国内では米軍機による衝撃波の被害が問題になっている(以下略)」
とありました。なるほど、「音より早い物質」の時に起きるのか。
なお、フジテレビの『Mr.サンデー』でも
「音と衝撃の波動が同時にやってくる」
とのことでした。どっちも「空気の動き」だからね。光は違うけど。