新・ことば事情
4968「エイコサン、ドコサン」
薬剤師の母(77)からの質問。
「薬の名前で『エイコサ』とか『ドコサ』とかいうのは、ギリシャ語か何かでC(炭素環)の数を表すんやけど、いくつのことやったか、あんた知ってる?ほら、『ドコサヘキサエン酸』の『ドコサ』よ。」
は?いきなり何を質問するの?知るわけないやん!俺は文系や!
「最近、物忘れがひどい」とかなんとか言いながら、質問が高級すぎる!
「じゃあ、調べて」
最近こういった場合に、スマホでグーグルの音声認識機能で検索をしています。
すると・・・すごいですね、すぐに出てきました。
「ドコサン」
というのは、
「Cが22」
のことだそうです。ほかにも、いくつも載っていました。
イコサン=C20
トリコサン=C23
テトラコサン=C24
ヘキサコサン=C26
オクタコサン=C28
トリアコサン=C30
ヘントリアコンタン=C31
ドトリアコンタン=C32
トリトリアコンタン=C33
テトラトリアコンタン=C34
ペンタトリアコンタン=C35
こんなところでよろしいでしょうか?
でも、最初に聞かれた「ドコサ」はありましたが「エイコサ」がありません。
しかし、「イコサン」のところをよく見ると、
「エイコサン、アイコサンとも」
と書かれているではありませんか!ということは、「エイコサ」は、
「C20」
ということですね。
「アイコン」
が、元はロシア正教の、
「イコン」
から来ているのと同じように、発音の違いで同じものを指しているのですね。
なんとなく、
「英子さん」「愛子さん」
と日本語の女性の名前に聞こえてしまいますが・・・。
高校の化学で習った化学式で、ギリシャ語の数の数え方で「1から10」までが、
「モノ、ディ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナ、デカ」
というのは覚えていますが、やはりその数え方の延長線上にあるものですね、これは。