新・ことば事情
4995「p、fは表情記号か?音量記号か?3」
「平成ことば事情4700」と「4701」で書いた、
「p、fは表情記号か?音量記号か?」
の「パート3」です。
「p、f」は「表情記号」であり、「強弱記号」であって、
「音量記号ではない」
と考えた場合に、我々が「松葉」とも呼ぶ「クレッシェンド」「デクレッシェンド」もまた「音量の増減を示すものではない」
ということでしょうか?
しかし「強弱」を「徐々に強くする」「徐々に弱くする」手法はどうすればいいのでしょうか?「強」は、周りとの「差」が際立つから、
「強」=ストレス=アクセント
と分かるのではないでしょうか?「だんだん」で、どうやって「強弱」が表せるのか?「音」に関して「強い」と「大きい」の違いは何なのか?という問題です。
たとえば、「fp」(フォルテ・ピアノ)を「音量」以外の方法で「強弱」を表すには具体的にどういう方法があるのでしょうか?
この答えは「記号」ではなく、
「言葉」
でした。
「音楽用語である『イタリア語』で『表情』を書き表す」
ということのようです。
去年(2012年)9月、たまたまご一緒する機会のあった、作曲家の千原英喜先生に伺ったところ、そういうことでした。
作曲者や編曲者は、演奏する者に伝わりやすいスコアの書き方をしないといけないのではないでしょうか?それって「演奏者側の傲慢」なのでしょうか?